「風のように走るあなたの白馬に乗せもらうには、私は少々歳をとりすぎているようだ。今回の書状を書いた、このルーマーをかわりに連れていってもらえないか?」

シオン姫は、サン国王の隣りに立っていたルーマー王子の方を見ました。
サン国王と同じ輝くグリーン瞳、美しい王妃とおなじ蜂蜜色の髪の少年が、照れ臭そうに微笑んで言いました。

「今度会うときは、って言ったけどこんなに早く君に会えるとは!」
「君が話し終わるまで、ちょっとわからなかった!だってあの時、君のこと男の子だと思ってたから」
そう言い終わらないうちに、ルーマー王子はシオン姫の手を取って白馬に乗りました。


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