「お兄ちゃん、おなかすいたよ」 女の子は、今にも泣き出しそうな声で言いました。 「我慢するしかないんだ、食べるものはもう何もないのだから。
「どうしたの?」 シオン姫は、ふたりを驚かさないように白馬から下り、ゆっくりと近づいて行きました。
「あなたはだれ?」 少年はぎゅっと妹の手を握りしめて言いました。
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